外国人の日本文化理解の浅薄さを憤慨した天心が、「茶」を例にとってその文化的、思想的根底を論じたもので、天心の代表的著作であり、英文著書の第3作である。全7章から成り、道教と禅の境地を強く滲ませた筆致は、彼自身の当時の状況をも反映していると思われる。米人画家で来日したこともあるラファージ(John La Farge)に献呈された。 発行の年にニューヨーク、シカゴ、ロンドン等の雑誌に書評が出て紹介されている。邦訳は大正11年9月の『天心先生欧文著書抄訳』(福原麟太郎訳)が最初であり、さらに昭和4年、村岡博訳の岩波文庫本で広く読まれるようになった。独、仏、瑞、西、中国語などにも翻訳されている。 本所で所蔵するものは、初版の原著の他、スペイン語訳、ドイツ語訳、エスペラント語訳がある。


